お坊さんの実態

お坊さんと飲んだ。

 

普段なかなか出会う機会のない職業だが、ひょんなことから飲むことになったのだ。

 

お坊さん、というとイメージは非常に堅苦しい。

 

・酒は飲まない

・煙草はやらない

・肉は食べない

・女犯はしない

・精進料理

・日々修行

 

だが、こんなステレオタイプも昨今のお坊さんブームによりかなり薄れてきている。

坊主だって肉は食うし酒も飲む。妻帯するし、クリスマスを祝う。

至って普通の人なのである。

 

当たり前だ。彼らは人の子なのだから。

 

しかし、この日飲んだ僧侶たちは、私を酷く動揺させた。

 

普通の人、過ぎたのである。

 

 

お坊さんに興味津々だった私は、色々尋ねたのだ。

 

「お仕事って何時間くらいですか?」

「基本9時5時ですね。」

 

サラリーマンかよ*1

 

「9時5時ってーあはは。

 誰がそれチェックするんですかー?」

「タイムカードあるんで。」

 

寺にタイムカード。*2

 

「えー?じゃあ残業代とかあるんですか??」

「申請したらでますよ。

 ボーナスは年一回しかないんですけど」

 

棒茄子って。

 

「普段はどんなお仕事を…?

 (そろそろ寺っぽい話もしてほしいな)」

「あ、僕は人事課なんで。雑務が基本ですね。」

 

寺に人事。

 

「お経読んだりとかは…」

「僕は人事課なんで読みませんね。」

 

読めよ。お経読めよ。

 

「え…じゃあ、仏教のお勉強は…?」

「あー…普段は仕事が忙しいんで、本当にやる気ある人しかしないですね。」

 

やる気出せよ。*3

 

「テレビで観ましたけど、ご飯食べるのとかすごく早いんですよね。

 噛んでる暇ないとか…」

「そんなわけないでしょ(笑)

 僕は朝はパニーニとスタバのコーヒーですけど。」

 

パニーニ喰ってんじゃねぇよ。*4

 

「そういえば、髪の毛つるつるってわけじゃないんですね。

 2-3ミリくらいはOKなんですか?」

「そうですねー。僕、ロン毛なんで(笑)」

 

坊さんあるある。

髪の毛2-3ミリで「俺ロン毛」。

 

そんなわけで、お坊さんと言っても非常に普通の、ていうかだらけ気味の人たちはこんなもんだとわかりました。

 

そんなお坊さんですが、一度はとても厳しい修行を潜り抜けてきたはずの人たちなので、多分頼れる。

 

今度はもうちょっとまじめなお坊さんと飲みたいと思ったSnowKでした。*5

*1:実際にお坊さんは給料制ですし、所得税とかも払ってます。お寺さんは宗教法人なので法人税を払いませんが、それ以外ほぼすべての税金を払ってます。坊主丸儲け、というのは誤解です。そもそもお寺は檀家さんの物であり、地域の物であるためお坊さんの所有物ではありません。

*2:多分大きいところだけです。小さいところはタイムカードいらないと思います。

*3:私の知ってるお坊さんは大体ヤル気あります。今回あったお坊さんがたまたまやる気がないお坊さんだっただけです。

*4:お坊さんにパニーニを食べる権利が無いと言ってるわけではもちろんありませんが、単に衝撃的でした。

*5:今回飲んだお坊さんたちも面白くていい人たちでした。単純に、今度はディープな仏教話がしたいな、というだけのことです。